3D
家をそのまま揺らす
「三次元立体解析」
建物は形、大きさ、材料が一つひとつ違います。それらが地震や強風を受けたときに
どう揺れるのか、各部にどのように力がかかるのかを見るのですが、これを通常は平面(二次元)で計算します。
単純な形状の建物なら問題ありません。しかし、吹き抜けがあったり、中二階があったりと、
複雑な形状をしている住宅も多くあります。そのような場合、二次元解析では細かく分析しきれない部分が出てきます。
そこで、今注目されているのが、「三次元立体解析」という最新の技術です。
ABOUT
三次元立体解析とは
地震に対する安全性を高める構造検討方法は、4種類あります。ここで重要なのは、同じ耐震基準であっても構造検討方法が違うと、地震に対する強度が異なるということ。同じ構造の専門家の手による構造計算(許容応力度計算)であっても、その手法によっては、安全性に差が出てきてしまいます。
そこで、今注目されているのが、「三次元立体解析」という最新の技術です。三次元の大きな特徴は、実際の家の形をそのまま揺らして見ることができるということ。力のかかる箇所はどこなのか。揺れたときにズレは生じるのか。この三次元立体解析によって、建物がどう揺れるのかに“根拠”をもたせること。これこそが、三次元のもっとも重要なポイントとなります。
この根拠を、さまざまな箇所の設計に活かしていくことで、より丈夫で、安全性の高い住まいを構築していくことができます。
FEATURES
三次元立体解析の特長
FEATURES 01
安心・安全に50年後も
住み続けられる家を実現
FEATURES 01
安心・安全に50年後も
住み続けられる家を実現
基礎部分には、必要な箇所に必要な立ち上がりを設けるために三次元立体解析が有効です。また、建物のどこに重心があるのか、建物全体のバランスを見ることもできます。このバランスが悪いと、建物にねじれが生じてくるのです。
このように三次元立体解析では、安心、安全の根拠も、危険であることの根拠も示してくれます。50年後も住み続けられる家を実現するための、より精密な耐震シミュレーションが可能になるのです。
FEATURES 02
より自由度の高い
プランを可能にする
FEATURES 02
より自由度の高い
プランを可能にする
三次元立体解析では、建物にかかる地震力を3D でシミュレーションし、実際に地震が起こったときに近い形で建物の安全性を検証します。このため、二次元では擬似的に解析するしかない部分も、三次元立体解析では精密に解析でき、どのような建物に対しても確かな安全を生み出します。ということは同時に、「三次元立体解析は、より自由度の高いプランを可能にする」ということも言えます。つまり、三次元立体解析によって安全性を確保しながら、さまざまな住まいのデザインが実現できるのです。
たとえば、2階の床面積を1階よりも多くとって、オーバーハングさせる場合。オーバーハングした箇所には柱がないので、重量を梁で受けることになります。そうなると耐力壁が効きにくくなるのですが、三次元立体解析ならかかる力のバランスを見ることができるので、壁を一枚多く入れるなどの対策をとることができます。実現できるのです。
また、傾斜地に建っている家の場合は、低い位置に建てられた部分と高い位置に建てられた部分が、地震が起こったときに別々に揺れるという動きになり危険です。こうした場合も、三次元立体解析ではどこに力がかかり、どこにねじれが生じるかを精密に解析できるので、問題になる箇所だけを補強することも可能です。
三次元立体解析を行うことで、どんな設計の家であっても、適切な安全性を担保できるのです。この先何十年も、豊かな生活を送ることができる家。それを実現するために、専門家の手による最新の技術を駆使した構造計算を取り入れることが、これからの家づくりには必須なのです。